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3大プレコリオを完全比較する【レズミルズ、ラディカル、MOSSA】

プレコリオ比較

フィットネスクラブにはプレコリオと言われるレッスンプログラムが入っていることが多いと思います。

でもレズミルズラディカルMOSSAなどいろいろありますがどう違うのですか?
特徴とかありますか?

このような質問に答えます。

現在、フィットネスクラブのレッスンプログラムはプレコリオが主流になっています。

以下は日本だけでなく世界の3大プレコリオです。

  • レズミルズ
  • ラディカルフィットネス
  • MOSSA

フィットネスクラブに通っている人は聞いた事があるかもしれません。
しかし実際に参加した人でなければ、その特徴や良さを理解できないものです。

この記事ではこれらの特徴を業界20年以上の経験があり、単純にプレコリオ大好き、自らも4種類のプレコリオを担当するインストラクターであるフラッシュパパが詳しく紹介していきます。

世界3大プレコリオの紹介

3大プレコリオ

現在世界的に主流となっている3大プレコリオを比較します。

どれも甲乙つけがたい魅力を持っています。

プログラム内容一覧

 レズミルズラディカルフィットネスMOSSA
本社ニュージーランドアルゼンチンアメリカ
プログラム数16本11本11本
展開規模

世界100か国
約20,000クラブ
140,000人の
インストラクター

世界45か国
20,000人以上の
オフィシャルトレーナー
展開国数不明
世界1,500以上の施設
開設1997年2004年不明
日本展開1998年2005年2008年
バーベルボディパンプラディカルパワー

グループパワー

格闘技ボディコンバットファイドウキーマックスグループファイト
有酸素運動、
ステップ
ボディアタックユーバウンドグループアクティブ
ボディステップX55グループブラスト
ヒーリングボディバランスオキシジェノグループセンタジー
ダンスシバムボディジャムメガダンスグループグルーヴ
バイクRPMスプリントトップライドグループライド
コアトレーニング
HIIT
ファンクショナル
CXワークス
グリット
トーンバー
ハイパーC 
イレブン
ファクターF
グループコア
3D30
ムーブ30

 

このように3社ともカテゴリーは出揃っており過不足はありません。格闘技であればボディコンバット(レズミルズ)、ファイドウ(ラディカル)、グループファイト(モッサ)のようにライバルが存在します。

実際に参加してみると、それぞれに特徴があり同じカテゴリーでもかなり違いがあります。

ラディカルとMOSSAには打撃音やゴングのような効果音が入りますがレズミルズにはありません。

一つのクラブに二社以上のプレコリオが入ることは珍しいです。

最近は二社以上のプレコリオを入れることも増えてきましたが、一社で揃えるクラブの方が多数です。

理由は複数入れることにより提供会社に支払う料金(ロイヤリティ)も増える事、また単純に一社で揃えた方が統一感が出て利用者にアピールしやすいためです

一社につき十種類以上もカテゴリーがあるのだから十分ですね。

よって3大プレコリオを受け比べる機会は、その気にならなければありません。
違うものが存在する事すら知らない人が大半です。

これらのプログラムを取り入れたクラブでは熱狂的なファンを作りだしました。

それまでのレッスンプログラムでは激しい場所取り争いはあってもあくまで一部のスタジオマニアだけの事でした。
開始一時間以上も前から行列が出来てしまうという予想外の事が起こったのはプレコリオ導入後の事です。

導入クラブでは整理券を配布するなどトラブルを回避することに必死です。

プレコリオとは?何故人気があるのか??【業界人だけが語れる情報を徹底解説!】フィットネスクラブで大人気のプレコリオレッスン。その人気の秘密を自らもプレコリオを担当する業界人のボクが徹底的に説明します。ここだけでしか聞けないクラブの本音も打ち明けます。主要な団体も紹介しますよ!...

違いは・・・ありません!

3種類のプレコリオプログラムにはそれぞれの特徴が存在します(次章以降を参照)。

しかし、皆さんが気になるのは次のようなことのはずです。

  • 一番レベルが高いのは?
  • 一番楽しいのは?
  • 一番ヤセるのは?

はっきり言います。

3社とも一緒です。

いや、正確に言えば担当するインストラクターのレベルによります。インストラクターのレベルが低ければプログラムの良さを伝えきることができません。それ自体のレベルに差はないと思ってください。実際に動くのはあなたであり、あなたのやる気に火をつけるのはインストラクターです。

いや、そんなはずはない!と思うかもしれませんが本当にレベルは変わりません。何故なら3社とも安全で楽しく最大限の効果的を目指しているからです。目指しているものが同じなので似通ったものになります。

そもそも3つのプレコリオはレズミルズが出発点です。レズミルズのトップコリオグラファーがラディカルフィットネスを創設し、レズミルズスタッフの一部が独立してMOSSAを作ったのです。

3社はライバル関係にありそれぞれを意識しあっています。少しでも良いプログラムになるように日々研鑽しているのです。

逆に言えば、世界3大プレコリオのレベルは横一線だけどそれ以外は・・・。ということです。

他のサイトで『ラディカルの運動強度は低め』といった内容を見たことがありますが完全にガセですね。何の根拠もありません。個人の感想でしょう。BPM(音のスピード)とコリオ(動きの組合せ)を確認すれば一目瞭然です。

運動強度は午前と夜間では同じプログラムでも変えることが多いです。参加者の年齢層に合わせて曲数や盛り上げ方を調整するのが普通です。

レズミルズ

レズミルズのHP画像

レズミルズの特徴

レスミルズとはニュージーランドのオリンピック選手だったたレスリーミルズのこと。競技引退後に実業家としてフィトネスクラブの運営に携わりプログラム開発にも手を着けました。

最初にバーベルエクササイズのボディパンプを開発し、成長の牽引役となったボディコンバットとともに大成功を収めました。その後も次々と新プログラムを送り出し現在もキングオブプレコリオの座を不動のものにしています。

世界で最も多くのクラブに取り入れられているレッスンプログラムです。展開している国の数、クラブ数、インストラクター数は断トツで他のプレコリオと桁が一つ違います。

スタジオレッスンを変えてしまったと言っても良いでしょう。

レズミルズが世界でここまで大きくなったのはプログラム内容が良かっただけではなくマーケティングに秀でていたのが大きいでしょう。

日本では同じく業界のガリバー的な存在であるコナミスポーツ(当時のピープル)が真っ先に取り入れ展開していきました。
なにしろコナミスポーツは日本全国に380店舗以上ある圧倒的な業界一位企業です(※2021年にセントラルスポーツに抜かれ2位に転落)。
瞬く間に日本においてもその存在が知れ渡り大成功をおさめます。

またコナミスポーツはレズミルズ日本総代理店でもありました(過去形)。他のクラブ運営企業がレズミルズを導入したければライバル企業であるコナミスポーツに料金を支払わなければならなかったのです。

金額的なものか戦略的なものかはさておきコナミ以外の大手クラブはラディカルフィットネスかMOSSAを選択することになります。

他の大手クラブにレズミルズが入っていないのはこの様な理由があるからです。

日本においてレズミルズを語る上でコナミスポーツは切っても切り離せない存在だったのです。

コナミスポーツとの提携解消から現在の状況

しかし、2016年5月にフィットネス業界に衝撃が走ります。

レズミルズがコナミスポーツとの提携終了を発表したのです。

日本ではレズミルズ=コナミスポーツの事であり多くのマニアとそれを生業にしているインストラクターの混乱ぶりは凄まじいものがありました。

20年近くそれを生活の柱にしている人が少なからずいたのです。レズミルズの一大文化圏のような感じです。

それが突然一方的に終了を告げられたのです。

本当の理由は定かではありませんが巨大企業同士の方向性の違いというのが一般的な見方です。

しかし2016年当時のコナミスポーツは業績の悪化に歯止めがかからない状態で、伸びているフィットネス産業の中において一人負けしている状態でした。残念ながら2022年現在もそれが続いています。

このままでは一緒に沈んでしまうと考えたレズミルズが一方的に別れを切り出したという噂が多くありました。

まあ普通に考えるならば一社限定よりも自由に商売をしたいというレズミルズ本国の思惑があったと考えるのが自然でしょう。

互いに尖ったところのある企業同士、テレビドラマさながらの混乱があったのです。

ただしその後日本でレズミルズが伸びているかと言われればそうとも言い切れません。コナミスポーツという大きな販路を失ってしまい、むしろラディカルフィットネスやMOSSAの成長を助長させてしまったとも言えます。

生き血を抜くような厳しいビジネスの世界が垣間見えます。

コナミスポーツには一部を除きレズミルズは残っています。しかし以前のように前面に打ちだすような広告は行っていません。

いずれにせよコナミスポーツが日本のプレコリオ普及の第一人者であることは間違いありません。早期の復活が望まれるところです。

レズミルズオンラインサムネ
Les Mills(レズミルズ)オンラインレッスンを自宅で受講する方法レズミルズプログラムを自宅で受けるための情報と手順をまとめました。ライブ配信やバーチャルプログラムとの違いまで解説しています。ラディカルとMOSSAのオンライン情報もあり!...

ラディカルフィットネス

ラディカルフィットネスHPの画像

ラディカルフィットネスの特徴

ラディカルとは革命的、先鋭的という意味。

アルゼンチン人のトップインストラクターであるナザニエルとガブリエラのレイバス夫妻により2004年に設立されました。

ラディカルフィットネスは強烈なカリズマを持つ代表のナザニエル氏の力によってまとめられています。設立から17年以上たった現在、前面に出てくることは減りましたが要所要所でメッセージを発したり方向性を打ち出しています。

元々ナザニエルレイバス氏はレズミルズのボディコンバット初代コリオグラファーです。
レズミルズ大躍進の立役者の一人に数えられます。
そこから独立しアルゼンチンに戻ってラディカルフィットネスを設立しました。

日本にも翌2005年から導入が始まり着実にシェアを伸ばし続けています。

特に2016年以降はレズミルズ撤退後のコナミスポーツにX55、ユーバウンド、トップライドが採用され一気にユーザーを獲得しています。

ナザニエル氏の影響により初期のボディコンバットとファイドウはとても似ていました。

どちらもナザニエル氏が作ったので当然ですね。だから本家ボディコンバットよりもファイドウの方がボディコンバットぽいというおかしな事になっていたのです。

現在はどちらも独自の進化を辿っているのでそれぞれの長所を楽しめますよ。

看板プログラムはファイドウとユーバウンド!

ラディカルフィットネスにとってファイドウは特別な存在と言えます。

代表のナザニエルレイバス氏は格闘技プレコリオの産みの親です。
また強烈なカリズマを持っています。

そのナザニエル氏の元で誕生したのがファイドウなのです。
ファイドウに限らず現在存在する全ての格闘技プレコリオはナザニエル氏の影響を受けています。

他の2社においても格闘技カテゴリーは大人気クラスです。しかしホームページの紹介順では一番目のバーベルエクササイズに次いで二番目です。ラディカルフィットネスの場合はファイドウが一番目です。

人気順に並べている訳ではないかもしれませんが明らかに意図したものであると推察されます。

FIGHT DOと書いてファイドウと読むのが正解です。ドゥーではなくドウまたはドーです。ナザニエルさんは日本の武士道にも理解が深いのでDOと道(ドウ)をかけています。

また、トランポリンを使用するユーバウンドは急激に導入クラブが増えています。
2015年くらいまでは一過性のものと見る向きもありましたが、2022年現在では既にファイドウを超える存在にまで成長しつつあります。

理由は超ハードなのに人を選ばないシンプルさ、それなのに楽しくて継続による進歩も感じれる事です。しかもトランポリンなので床は柔らかく下肢を痛める事もありません。落ちない限りは安全です。

ある意味プレコリオが目指す完成形の一例ととれます。

コナミスポーツ、ルネサンス、メガロス、東急スポーツオアシスなどレズミルズやMOSSAをメインに入れているクラブでもユーバウンドだけは別物として導入しているクラブが多いです。

実はラディカルフィットネスは完全プレコリオではありません。

認定インストラクターが自由にコリオを変更できるフリープログラムとの融合が特徴です。よってインストラクターによって内容は多少異なります。

しかし日本では決められた動きを好む利用者が多くあまりオリジナル性を出さないことがほとんどです。

海外では全く違うコリオを行うインストラクターが多いようです。

MOSSA

MOSSAのHP画像

MOSSAの特徴

MOSSAとはイタリア語で『動く』という意味。レズミルズから分裂したスタッフにより設立されました。

特徴は安全性、効果、楽しさと達成感など重要なファクターを科学的に分析していることにあります。
それぞれの指標を数百のテストを行いエビデンスを獲得した上でのリリースとなっています。

また音源においてもイタリア最大の音楽レーベルであるSAIFAM と提携し曲のカスタマイズを行っています。

さらに日本においてはインストラクターご用達企業であるブラボーグループと提携しています。

ブラボーグループはフィットネス関連の音楽やグッズを幅広く揃えています。フィットネスを職業にしている人であれば個人も企業も必ず関りがあるほど認知されています。

他のプレコリオ提供企業もそれぞれに負けないプログラム内容と音楽を開発しています。しかしMOSSAの場合はそこに具体的なエビデンスと有力専門業者との連携によりさらに高いレベルの商品を届けようとするところが強みです。

実際に出来ているかどうかはともかくレッスン参加者と導入クラブにとって大きな信頼になっているのは間違いありません。

導入クラブにとって安心出来る事としてマーケティングツール(広告宣伝等)の支援が非常に充実していることがあります。
また分かりやすいです。

どのように導入して会員にアプローチするのか、インストラクターの育成からフォローアップ方法はどのように行うのかが非常に明確です。

実際には他の2社が劣っている訳ではありませんが『見える化』という点ではMOSSAが最も優れています。

強みは組織力?

2008年の日本上陸から数年間は最後発のプレコリオとしてレズミルズやラディカルと比較されることが多かったです。

ただ既に盤石の体制を築いていており全てのレベルが高かったレズミルズや国内の有力インストラクターを集め育成力に定評のあるラディカルと比較するとMOSSAのレベルは高いとは言えませんでした。

当時は現在ほどSNSが発達していなかったのであまり記録は残っていませんが他のプレコリオを知る人達からの評価は厳しいものがあったのです。

しかし巧みなマーケティングとブラボーグループという強力なバックを利用してMOSSAはシェアを伸ばします。

つまり『レッスン内容はイマイチだけど商売のやり方が上手だな~』と当時思ったのを覚えています。

現場を知るインストラクターよりもクラブ運営企業の上層部受けが良かったのです。※あくまで一部での話です

導入クラブが多くなればファンが付きインストラクターの数は増え競争が芽生えレベルが上がります。

こうして現在では他の2社と同等の評価を得ています。ファンとインストラクター、企業がそれぞれ高めあった結果と言えるかもしれません。

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ABOUT ME
フラッシュパパ
フィトネス業界に20年以上関わっています。長年本気で取り組み培ってきたノウハウには自信があります。一般的なトレーニング論やフィットネスクラブについて初心者向けに発信します。フィットネスというジャンル的にはお手軽なものが好まれる傾向にありますが当サイトでは事の本質を深堀していくことをモットーとしています。長く取り組みたい人は参考にしてみてください。きっと役に立つはずです。健康運動指導士。