ダークチョコレートで痩せるはデマ
何年か前にネットメディアではない別の記事で紹介したことがあるのですが今でもインパクトがあるので再び紹介します。
NHKのBS放送でとても興味深い番組をやっていたので紹介いたします。
ドイツのドキュメンタリー番組でテーマはズバリ『ダークチョコレートで痩せるはデマ』です。
あまりにも分かりやすすぎるタイトルが魅力的ですが内容もなかなか衝撃的でした。
- 近年ダイエット情報の最も大きなウソはダークチョコレートダイエットである。
- 何故ならそれはドイツのジャーナリストがでっち上げた『ウソの科学論文』だから間違いがない。
- チョコレートで痩せるという結論が先にあり、本物の実験データを作り上げる。
- デマの実験と知らせずに数十人の被験者に協力してもらう。Aダークチョコ+低炭水化物、B低炭水化物、C何もしないの3つのグループに分けて3週間調査。
- ダークチョコのグループにはあらかじめまじめに取組むタイプを人選し、体重や血液データで都合の良い箇所だけをピックアップ。ただし本当のデータのみを採取。
- 結果、ダークチョコレートのグループだけが10%の体重減に成功!
- 有名な科学雑誌に論文を掲載。ドイツで最も発行部数が多い新聞の一面記事にも取り上げられる。その後全世界に『チョコレートダイエットブーム』が広がる。
- 2015年にこのドキュメンタリー番組が放送されウソが公表される。
今は見れなくなりましたが番組内容はコチラです。
…すさまじい内容です。ウソは大きいほどバレにくいと言いますがそれを地で行くものですね。世界中が騙されたわけですから。
最初はいい加減な肥満学会の発表に警鐘を鳴らすつもりでいかにも『科学的な架空のダイエット法』をでっち上げ、ダイエットの世界の内情を暴露することを思いつきました。
チョコレートを食べるとどんどんやせるというのはどう?
いいわね。でも甘いミルキーだと信ぴょう性がないから、ダークチョコ(高カカオチョコ)にしましょう!
とそんなノリからスタートです。
この番組に関わった人たちの発言ですが
- 「たいした害はない。おやつが増えた程度。画鋲を腕に刺すとダイエットになるという危険な話だったら問題だろうが、それでも同じように広まっただろうね
- 「ジャーナリストたちがウソのプレスリリースを鵜呑みにして、誰一人として真実を調べなかったのが問題だと思う」
- 「そんな必要ある? メディアは売れればいいのよ。ダイエットビジネスは胡散臭いけど、ジャーナリストも科学者も企業も、それを利用してもうけているのよ
このようにこの番組なかなか深いところまで切り込んでおり、現在のダイエット情報の問題点を追及するにとどまらず、如何に人間が『右向け右』のように簡単に扇動されてしまうか、既得権益を持っている企業、学者等に操作されているかを指摘しています。
自己責任
ダイエット情報のデマに関しては古今東西枚挙にいとまがないですね~。日本でも20年くらい前に納豆ダイエットのヤラセがばれて大問題になりましたが覚えていますか?
最近ではネット企業のDeNA(ディー・エヌ・エー)が運営する医療系サイト『ウェルク』がいい加減な記事や転用が見つかり休止に追い込まれました。
ボクは思うのですが、現在確固たる地位を築き上げている低炭水化物ダイエットであれ、ウソがバレたチョコレートや納豆であっても痩せる結果としては大差がないのではないでしょうか。
このような手法は誰かが利益のために仕掛けているものだからです。告知方法や検証過程出に偽りがあったかなかったかの違いでどんな方法でもやり方次第で痩せることは出来ますから。
はっきり言ってくだらない。低炭水化物ダイエットがもてはやされるのもチョコレートや納豆ダイエットもくだらない。
身体の本質を理解しようとすればするほど○○ダイエットというのは誰かが指摘するまでもなくおかしすぎる。矛盾だらけです。
冒頭に書いたように『痩せたい願望』は現代の欲求の中ではもっとも大きいものの一つです。そこに付け込んだ悪意や利己的な意思が蔓延していることを忘れずに。
金儲けとダイエット
世の中でてっとり早く金儲けをする方法としては、痩せる・モテる・儲かるを商売にすることと言われます。この三つは現代では最も日常的な欲求とも言え、求めている人数も多いですからうなずけますよね。
一方で、なんとなく言葉の響きが世俗的すぎて、そのような商売は胡散臭さも感じます。
中でも『痩せる』に関してはボクも本業においてその打ち出し方には多いに反省すべき点があるのですが、チャラチャラした軽々しいものではなく出来るだけ本質を届けたいと思っています。